ATELIER FUALI

第1回埼玉建築文化賞 優秀賞

路地の突き当たりに位置する住宅密集地の一角に計画された狭小住宅です。

施主からの要望
オーナーは油絵を中心に活躍されている画家であり、住宅としての機能よりむしろ作品製作の
アトリエとしての機能を要望されました。

設計コンセプト
住宅としての設備は最小限とし、アトリエとしていかに気持ちのよい空間にするかを考え、
日の入り方や天井高さ、製作スペース、作品収納スペースなどを慎重に検討しました。
内部は作品製作スペースをメインとした大きなワンルームと作品収納のためのロフトで構成されています。

余計な色を極力なくし、無垢な空間を作るため壁面は漆喰塗りとし、造作家具を含め、全て白を基調とした構成としました。

ロフトに面したメインの作品製作場所は天井高さを4.2mとし、北側の天井にはトップライトを配置。

トップライトの居室側にブラインド生地を利用した建具を嵌め込むことで、やわらかい光が部屋中を包み込むことを意図しました。

一直線に続く内部壁面には、同じサイズの開口を同ピッチで配置し、開口間の壁面に絵を飾ることでギャラリーとしての使用も可能になるようになっています。

外観は内部のボリュームがそのまま形態として現れ、シルバーメタリックのガルバリウム鋼板スパンドレルとブラック塗装されたリシン吹付のシンプルな素材を使用し、シャープさの中にも落ち着きのある小さなBOXをイメージしました。

場所:西東京市
構造:木造
用途:アトリエ
竣工:2013年
BLOGで工事過程を見ることができます。→ここをクリック

竣工写真 撮影/北嶋俊治