M’s Café

第2回埼玉住み心地の良いまち大賞 優秀賞
第6回さいたま市景観賞
2006彩の国・景観賞
建築雑誌「商店建築2006年12月号」に掲載されました

オフィスからカフェへのコンバージョン建築です。
JR東浦和駅より徒歩5分の計画地には、既存建物として2階建ての木造オフィスがあり、その建物の内・外装を総リニューアルするとともに、平屋のS造を増築し、新たにCaféとして機能させることが設計条件でした。

敷地周辺は、都市開発の波をまだ受けておらず、決して多くはないが街路樹や空き地にまだ緑が残っている環境です。しかし近い将来、駅周辺を中心に都市化が進みビルやマンションが立ち並び、それに合わせ緑も少なくなっていくことが考えられる。そこで町並み景観としての役割も含め建物全体を緑で囲うことが考えられた。

都会の駅近くでありながら緑に囲まれた、落ち着いた雰囲気のCaféを作ることをコンセプトとし設計された。

1階は既存棟部分に厨房、カウンター席、テーブル席、トイレ機能を設け、平屋の増築棟はメインのテーブル席を配置した。既存棟2階はあえて大空間にし、さまざまな会合やパーティーなどに対応できるようレンタルルームとして機能することを意図した。
新築棟は外構計画として植えられた様々な植栽の鑑賞を楽しめるように限りなく開口部が大きくなるよう考慮した。

この大開口を可能な限りガラスだけで成立させたいという考え方からサッシレスのディテールで納め、かつ通常4隅に建てられる柱を消す為にメインの柱を内部中央に整列させ、梁により屋根を浮かせる構造としている。メイン柱の斜め部材は、この梁を受ける為の補助材としての役割を持ち、Y型形状の構造体をそのまま意匠としても機能させている。

開口部に設置されたフラットバーはガラスの横方向からの風加重を受けるとともに、屋根の吹き上げを止めるテンション材としての機能を持たせている。
また、開口部のガラスを厚さを12ミリとして検討し、風圧計算上Maxの数値により天井高さを決定した。結果、ガラスH寸法を最大3.645m確保するとともにローコスト化することが出来た。

天井はムクのチーク材で仕上げ、V字型斜め天井とすることでサッシレスの大開口を突き抜け、天井を見上げた時、あたかも視線が空高くまで伸びていくようなダイナミックな屋根としている。

駐車場からエントランスホールへのアプローチは壁の一部をR面とすることで、動線をやさしくエントランスへ導き、かつ壁を大谷石で仕上ることで外壁の櫛引塗材仕上げと合わせ、暖かみのある空間を演出している。このR壁の内側はピアノが置かれるスペースとなっており、屋外デッキと連続させることでより内・外一体的な空間となるよう計画した。

様々な植栽が四季折々表情を変え、大開口のガラスに映りこむことで建物の表情が日々変化し、美しい建築となっている。
緑で囲まれたひっそりとした外観とは対照的に、内部に一歩踏み入れるとダイナミックな斜め天井と大開口越しに見える溢れんばかりの緑が空間をさらに演出している。

住  所:埼玉県さいたま市緑区東浦和1-21-1
最寄駅:JR武蔵野線 東浦和駅(徒歩5分)

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