東京国立博物館の正門を入り、左手奥へ進むと緑豊かな空間があり、そこにはステンレスのフレームにガラス張りの建物が現れます。
この法隆寺宝物館は1999年に谷口吉生氏の設計により建てられ、法隆寺献納宝物の展示施設です。
飛鳥時代から奈良時代にかけての貴重な宝物300件あまりを収蔵しているそうです。
水の上に浮かんだような御影石のアプローチを進むと、壁面にシンプルなサインが施されたエントランスが見えてきます。
建物の割りにエントランスがとても低いと感じました。
しかし、低いエントランスを過ぎると天井の高いエントランスホールに入ります。
このエントランスホールの床、壁、天井の貼付けの目地だったり、カーテンウォールを支える鉄骨が綺麗に割付されいてとても心地の良い空間になっていました。
博物館の中からガラス越しに外を見た写真ですが水面に映る緑、格子から入る光や影がとても美しいです。
また、展示空間は明るいエントランスホールとは逆に薄暗く、緊張感のある空間でした。
そして、ずらっと並べられた仏像に圧倒されました。
展示室から出て上から下を見下ろした様子。
今回実際に法隆寺宝物館を見て、自然との調和だったり格子からの光の入り方、床・壁・天井の割付など、すごく細かいところまで計算されて造られている建物だと感じました。
担当:小林
カテゴリー: 建築見学ツアー日記・コラム・つぶやき