週末を利用し、沼津にある「千本松 沼津倶楽部」の見学に行って来ました。
この建物を設計したのは故・渡辺明氏です。
(残念ながら2010年に逝去されました。享年71。)
私が影響を受けた数少ない建築家の一人です。
この沼津倶楽部は、以前からあった茶亭建築を改修増築するとともに
新たに宿泊棟を建設し、更新されたものです。
会員制の為、内部の見学は難しいとあきらめていたのですが、偶然震災イベントを
行なっており、見学することができました。
↓長屋門・・・敷地内の別の場所にあったものを引屋で移動しています。
↓庭園を歩いていくと宿泊棟が姿を現します。
外壁は、渡辺氏お得意の版築仕上げ。富士川の砂と土の積層でできています。
ところどころひび割れが出ていますが、それがまたいい雰囲気を醸し出しています。
水盤と低層の宿泊棟の感じは那須にある「二期倶楽部/渡辺明氏設計」の
雰囲気と似ています。
↓ラウンジ
↓2階の宿泊室には外階段で行きます。
↓ラウンジ棟の2階にあるスパへ行く内部階段
↓スパ
↓共用トイレの取手
渡辺氏の作品はどれも素材の使い方や空間のボリューム、空間構成が
とても丁寧に設計されており、すばらしいです。
いい建築に出会い、その空間を共有すると、なんだかとても幸せな気分になります。
今回もまさにそうでした。
とにかく居心地がいいのです。
コストはそれなりにかかってはいると思うのですが、それがまったく嫌味に
感じないところも設計のうまさだと感じました。
短い時間でしたが、非常に勉強になりました。
★今回は偶然に震災イベントの開催ということで見学ができましたが
基本的にはNGです。見学を希望される方は必ず事前に連絡して頂き、
許可の確認を取ってください。
カテゴリー: 建築見学ツアー