今年の3月にオープンした伊東豊雄氏設計の小さな美術館に
スタッフと一緒に行って来ました。
シンプルなコンクリートのBOXの中をエントランスホール+ショップ、
展示空間の2部屋、喫茶及び多目的室の4つの部屋に分けて構成
されています。
建物は水盤で覆われており、外構計画としてたくさんの植栽が植えられ
遊歩道を通り、ぐるっと一周できるようになっています。
この美術館は画家・三栖右嗣さんの作品を常設展示する目的で
建てられた美術館の為、設計を担当した伊東氏は、画家の作風を読み込み、
展示ルームをやや暗い空間と、明るい空間、自然光に満ちた空間と
作風及び時代背景を意識して3つのシーンを想定したそうです。
※内部写真については、撮影許可をとっています。
↓人間の内面を描こうとした時代の作品を展示する、やや暗い展示室
↓花や風景を描いた時代の作品を展示する上方へ向かう明るい展示室
↓大作「爛漫」をイメージした自然光に満ちた展示室(喫茶室)
※この作品はすばらしいです。
今回、私は伊東氏が設計した美術館ということで、展示してある絵画を
鑑賞することが一番の目的ではありませんでしたが、展示してある三栖氏の
作品がすばらしく、感動してしまいました。
どの絵も、力強く、それでいて繊細で、思わず息を呑むような作品ばかりです。
帰りがけに、画家の作品集を購入したのですが、たまたま館長がレジの
対応をして頂いたので、少し話しをしました。
館長曰く、私同様、建物を見学にこられる建築関係の方がたくさんいますが
展示してある絵画に感動したというお客さんが実はたくさんいるんですよと
おっしゃっていました。
三栖さんが生涯製作された作品数は400点ほどあるそうですが、
この美術館ではそのうち180点ほど保有しているとのこと。
半年毎に展示作品を替える予定で、次回は9月頃とのこと。
10月に再訪する予定です。
是非お近くの方は一度行ってみてください。
カテゴリー: 建築見学ツアー