敷地は、幹線道路から１本入った閑静な住宅地に位置します。敷地は直方の整った形状ですが、東側の道路以外、３方を住宅に囲まれた条件の中で、どのようにプライバシー性を確保しながら十分な採光を採り入れ、快適かつ躍動的な住空間を創り出すか、をテーマとし設計されました。
間口寸法が約７．３ｍという条件から、建蔽率を最大限生かした場合、南側に十分な外部空間を設けることが困難な為、２階の南東にテラスを設け、家族生活の中で最も大切な場所である共用空間を２階に配置しました。
テラスは木製格子で囲われ、通風を確保しながらプライバシー性を保っています。前面道路側の格子は引戸となっており、その開閉により表情は大きく一変します。
玄関を入り、一直線に登る階段を見上げると、トップライトからやさしい光がひり注ぐぎ、敷地北側の暗いイメージは感じられず、光に満ちた玄関ホールとなるよう設計されています。
階段を登りきり、扉を開けると天井高さ３．５ｍのＬ・Ｄへと続き、天井高さを高くすることにより、平面的な広がり以上に開放的で豊かな空間となっています。
キッチンはテラスに面し、南向きに配置され、キッチンカウンター正面のサッシよりテラスを眺めながら料理が出来るような仕組みとなっています。
２階の北西に配置された浴室は天井高さが約４ｍあり、全面がトップライトとなっています。
一日の疲れを癒す最もリラックスした時間を、トップライトから降り注ぐ光や、星を眺めながら楽しめるような快適な空間を提案しました。