3連休を利用し、埼玉県立近代美術館で開催されている『都市を創る建築への挑戦』という展覧会に行ってきました。
展覧会の話の前に、この美術館について。設計は故黒川紀章氏です。
曲面硝子と格子状の外観デザインは、名古屋市美術館(設計:同氏)そっくりのデザインでかつ、国立近代美術館の印象的な曲面ファーサードと通ずるものがあります。
内部には大きな吹き抜けスペースがあり、トップライトからの自然光が各階に行き渡るように設計されています。
この美術館には世界的に有名なさまざまな椅子がホールの共有スペースにたくさん展示(実際に使用)されており、実際に座ることができるので、それだけでも十分楽しめる美術館になっています。
さて、本題です。
今回行ってきたこの展覧会は日本の大手組織設計事務所にスポットをあて、都市をテーマに各事務所の活動内容をブース毎に展示してあります。
一般の方が設計事務所をイメージした場合、多くのかたは私の事務所のような小規模設計事務所をイメージされるかもしれませんが、駅前開発や、巨大建築物などを得意とするいわゆる組織設計事務所と呼ばれている事務所もいくつかあります。
大学を卒業して、いわゆる設計事務所の道に進むことを選んだ学生は、小規模設計事務所(アトリエ系)に進むか、大手組織設計事務所へ進むか大きく分かれます。
私の場合当初より、あまり大きな建物に魅力を感じることがなく、住宅や集合住宅などを中心とした設計を行う小規模設計事務所の道を選びました。
なぜならば一担当者のレベルで巨大建築は設計できず、いわゆる分業制的な設計になることが嫌だったからです。
しかし、それはさておき、大手設計事務所だからできるすばらしい巨大建築もたくさんあります。
この展示会では、大手設計事務所が実際に設計をした建物や都市計画、都市デザインなどを事務所ごとに発表しており、とても興味深く展覧会をまわることができました。
事務所によってはいくつもの作品を展示してあるブースもあれば、ひとつの作品だけ取り上げてプレゼンしているところもあり、その展示方法の違いを楽しむこともできます。
特に印象に残っているブースは「竹中工務店設計部」と「大成建設」でした。
竹中工務店は、巨大な模型を主に展示してあり、大成建設は映像のみの展示でした。
どちらもぐちゃぐちゃとあれもこれも展示するというのでなく、シンプルにわかりやすくをテーマにしているように感じました。
私のような小規模設計事務所ではおそらく一生かかわることのできないような大型建築ばかりの展示内容ですが、建築という部分では共通する部分はたくさんあるわけで、いろいろと勉強になりました。
この展示会は1月25日まで開催されていますので、お近くの方は是非足を運んでください。建築家の個展のような展覧会とはまた違った面白みがありますし、たくさん模型も展示されていますのでお子さんにも喜ばれると思います。
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カテゴリー: 日記・コラム・つぶやき